子供の頃、なりたいものはありましたか?夢はありましたか?
僕はありました。はっきり覚えてないけれど。
あなたは、なれていますか?
僕はなれていません。でも諦めきれず、燻っています。
こんにちは。グリンです!
今回読んだのは
作『灰色のダイエットコカコーラ』 著者「佐藤友哉」 イラスト「押見修造」
簡単な内容
~かつて六十三人もの人間を殺害し、暴力と恐怖の体現者たる『覇王』
として君臨した今は亡き偉大な祖父。
その直系たる「僕」がこの町を、この世界を支配する。
そんな虹色の未来の夢もつかの間、『肉のカタマリ』として未だ何者でもない灰色の現実(十九歳)を迎えてしまったことに「僕」は気付いてしまう。
「僕」の全力の反撃が始まる!!~
青春の暴走を描き続ける二人のコントラストが素晴らしいです。
ここから先は感情のみの書き殴りです。ご了承ください。
冒頭に戻ります。
僕も『覇王』になりたかった。(この作品で使われる『覇王』は、天才になりたい。有名になりたい。何者かになりたい。という比喩で使われる。)
若い頃は、すごい人になりたかった。本が好きだったから、出版関係の仕事をしてみたかった。隣にいる奴を笑わせたかった。
でも今、何者にもなれてない。普通の生活を送ってる。死なないように。ただ生きるだけ。まさに『肉のカタマリ』のように。(この作品で使われる『肉のカタマリ』は、ただ平凡な日常を過ごすだけ。それが幸せだと思い生きる人々)
僕は肉のカタマリなんかになりたくない。今もそう思っている。
あぁ世界を変えたい。今すぐにでも変えたい。肉のカタマリなんかになりたくない。
どうしたら変われる?考えても考えても、変わらない。毎日朝起きて、ご飯を食べ、仕事をし、家に帰ってご飯を食べ、風呂に入り、寝る。
たまにゲームをしたり、友人と会ったり。それ以外は何も変わらない毎日。
そんな普通の生活でいいのか?そんな肉のカタマリでいいのか?
良いわけがない!世界を変える。俺は覇王になる。
そう思っても何も行動できない。そんな自分が嫌になる。
僕はずっとこの歪んだ世界の歪みにいる。
この作品の主人公は、肉のカタマリになることを選んだ。奥さんと子供と暮らしただ普通に仕事をし生きる。それが今の幸せだと言い聞かせながら。
僕はそれでも良いと思っている。価値観は人それぞれだ。
でも僕にはまだなれそうもない。気持ちに折り合いをつけることが。
不平不満を垂れ流し、能書きを垂れる。
まだまだ世界に噛みついてやる。
だって僕は『覇王』になりたいのだから。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
これが僕の気持ちです。この作品には、主人公への共感しかなかった。
だって僕は平凡だから。
主人公の思想がそのまま自分のことのようだった。
主人公はこの気持ちが、青春だったと思えればいいな。と最後は語っている。
僕にはまだ思えない。この気持ちが青春だなんて。
ああ大人にはなれない。
もし僕が19歳。思春期の頃に出会っていたら、何か変わっていたかもしれない。
もしかしたら、ミナミ君のようになっていたかもしれない。
最後に本書の一文を載せておきます。
きみもそうじゃないのかい?ちょっと普通じゃないことをやると決まってやってくる、あの平凡で平坦な批判が怖くて、自分を殺しちゃいないかい?集団の中に適応させようとする教育方針が怖くて、自分をだましちゃいないかい?昔の話だけど、幼稚園の図工の時間にさ、僕は一度だけ自分を露出させたことがある。真っ白の画用紙に、自分の性格を、感情を、思考を、表現を、すべて描いた。描き尽くした。いやあ、それはそれは素晴らしい絵だったよ。最高傑作だな。解るかい?解るだろ?でもそれを見た園長先生の言葉がさ、『こんな変なものを描いちゃいけません』だぜ?はっ、変なものときたからねえ。『面白い』でも『つまらない』でもなく『こんな変なものを描いちゃいけません』だからね。がっかりだったな。園長先生の言葉を聞いた僕は、ああ集団にやられていくと幼いながらも思った。
あーーーー面白い人間になりてぇーーー
ただ隣にいる奴を笑わせてぇーーーーー
ありがとうございました。