第3回メフィスト賞受賞作品を語る。
第2回はこちらから読めます。
あらすじ
第3回メフィスト賞のとんでもミステリー
呆れるか、笑うか? ギャグと謎解きの革命的コラボレーション!!
空前絶後のアホバカ・トリックで話題の、第3回メフィスト賞受賞作がついに登場! 新作『五枚のとんかつ』も併録。またノベルス版ではあまりに下品だという理由でカットされた『オナニー連盟』もあえて収録した、お得なディレクターズ・カット版。トリックがバレないように、必ず順番にお読みください。
空前絶後のバカミステリー
まずこの作品は表題である六枚のとんかつを含む15編の短編物語で構成された作品であり、そのすべてに主人公・小野由一が登場し事件を推理、解決する。
小野の職業は保険調査員でほとんどの事件が自分の会社の保険金絡みである。
そのため何が何でも損害を出さないために、推理するのだ。
しかし小野はただの保険調査員なので、友人で新進の推理作家・古藤に手を借りながら二人で事件を解いていく。
また途中から小野の部下で体重120キロ超の早乙女も登場し、事件を解いていく物語である。
ここまで聞くと、たくさんの事件と推理が読めると思うが、驚くなかれ!どの物語のトリックもすべてがしょうもないのである。下品で下ネタを使用したり、本当にくだらないのである。
例えば、ガッツ石松を使ったトリックかと思えば、ただの空耳アワーで「バックします」が「ガッツ石松」に聞こえたとか「鈴木さん」が「都築さん」に聞こえたとか
これは言葉遊びですか?とツッコみたくなる。
他にも、盗まれた金塊の隠し場所を探す話では、どこに隠したのか?内容は気になり、木を隠すなら森へ。なら金を隠すならどこへ?となかなかいいじゃないかと思っていたら、金の覗き椅子だ!とはならんやろ!!!案の定なってないけど
あと急に読者への挑戦状!とかいらんから!!!
どうせくだらないのだから考えさせるな!と思いながら読んだ。
好きな話
個人的に良かった話は、「丸ノ内線七十秒の壁」である。
トリック的には、駅のホームで殺人事件が起きました。A地点のホームで殺害され、容疑者はその直前までB地点のホームで目撃されており、A地点のホームからB地点のホームまで行くのにどう考えても七十秒以上かかてしまい、殺害はできないと思われたが、
A地点からB地点までの電車に乗れば間に合うという盲点を突いたトリックには感心した。
おわりに
ここまで書いたが本当にくだらない。しかしそれが次第に癖になってしまった自分もいた。もう二度と読むこともないと思うが、少しでも興味が出たり、馬鹿になりたい、あほになりたい気分の時に読んでもいいのかもしれない。(笑)